枯樹賦,こじゅのふ,褚遂良,山口芳水
枯樹賦(こじゅのふ)
唐時代 褚遂良 35歳の作
北周時代(561〜580)に庾信という人が書いた名文である。
その内容は、はじめ「殷仲」の文を引用し、続いて「准南」「桓温」の名文の一節を引用して、彼の故郷の風物をなつかしむ、というものである。
褚遂良が、この名文を書き写したもの。
〈習い方〉
①羊毛が適しています。
②緩急、抑揚の変化に注意すること。
特徴
太・細の変化が極端なぐらいにある。
太いところは遅くなり、細いところはやや速くなる。
「俯仰法」をマスターする。
掌が下向きの状態が俯、掌が上向きが仰となる。
つまり、筆管が一定の角度を保つのではなく、常に筆の角度が変化しながら書く方法である。
この用筆法は、褚遂良が王羲之の肉筆を数多く観て学びとったと言われており、書線に変化と表情をつけるためには、学んでおかねばならない重要な用筆法である。
(筆管の下の方を持つようにした方が効果的)
手首を柔らかく構え、繊細さと大胆さのメリハリある表現が必要である。
書家 山口芳水
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